この度、山口吉敷にあるオーガニックハウス様の展示場づくりのお手伝いをさせていただきました。
2棟の建物を渡り廊下でつなぎ、その中庭に璧泉と水盤を設ける――そんな計画がスタート地点でした。
外部空間のデザインを考える際、この軸を中心に据え、全体の調和を図ることを心掛けました。
具体的には、璧泉と水盤から建物をまっすぐ貫く軸を設定し、その延長線上にシンボルツリーとなるヤマザクラと巨石を配置。
さらに、左右対称に駐車スペースを設けることで、訪れる方々が自然とその中心へ引き寄せられるような動線を意識しました。
また、敷地内の飛び地となっていた部分には、サインを設けた壁面と繋がる様に、周辺の風景と一体化するデザインを施しました。その壁の隣には、町のランドマークとなるような堂々たるヤマモミジの巨木を植え、道行く人々が季節の移ろいを感じられる仕掛けも取り入れました。
私たちが目指したのは、フランク・ロイド・ライトの哲学に通じる「建物と外部空間の調和」です。建築と自然がつながり合い、柔らかく包み込むような空間がここに生まれることを願っています。四季折々の表情を感じながら、訪れる方々がこの場で豊かなひとときを過ごしていただければ幸いです。
